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2014.12

ものづくり産業広報誌「オガーレ!ACE」掲載!

県内の優れた「ものづくり産業」に焦点をあて、宮城県(産業人材対策課)が発行する ものづくり産業広報誌「オガーレ!ACE」。
2014年12月Vol.03 では弊社代表の相澤が取り上げられました。このページではその掲載内容の全文を紹介いたします。


宮城野区扇町にTシャツのオーダーメイド工場がある。ずらっと並ぶ印刷台。スタッフが黙々と1枚1枚丁寧に手刷でプリント作業をこなす。震災で旧工場が全壊した時には倒産も覚悟したというAZOTHの相澤謙市社長。今は東京にも関連会社を持ち、大手アパレルブランドのプリントを担当するほどになっている。
「地元仙台に海外の有名ブランドと一緒に仕事をするアパレル製造会社があることを知り、珍しいということで謙の議員さんなど多方面から工場に見学に来てくれます。ありがたいですね」。
扇町から世界へ。AZOTHの挑戦は続いている。


様々なプロジェクトとのコラボ商品も多数。連体感の中で作るのがTシャツの魅力



簡易プリント機1台からスタート 内面からのやる気で応援がつく

23歳からラーメン屋やカフェレストランの店舗経営を始めたという相澤社長。「儲ければいいやという感覚で、飽きるとすぐフェードアウトしていました」と当時を振り返る。30歳を過ぎた頃に結婚し子供も授かった。「もう簡単には辞められないぞと思い、それで自分で問い返してみたんです。なんで辞めてしまうんだろうと」。
見つけた答えはシンプルなものだった。
「好きなことをやっていないからだ」。
服が好きだった。世界にも発信できる。アパレルという仕事が相澤社長の中で大きな存在になった。
そんな折、知り合いのデザイナーから、「シルクスクリーンが面白い」という話が舞い込んだ。高盛りにあるガレージに行くと簡易プリント機1台簡易プリント機1台。愕然としたという。「これでビジネスになるかの?」

順調にオーダーは増えたが、1枚1枚印刷したものをドライヤーで乾かすという地道な作業。取引先のブランドの社長さんも心配でやってきた。「これ1台でできるわけないだろう」と。それに対して「絶対自信がある」と熱く語った。社長さんも折れて機械を購入する資金も支援してくれた。「やる気があれば応援がつくんだ」と相澤社長はその時知ったという。
ファンも増え、本格的にアパレル業界へ参入。大手アパレルブランドのプリントを担当。さらにファクトリーブランドの発表、直営店舗のオープンと快進撃は続いた。



2011年の震災で工場が全壊 全国の同業者たちに支えられて

仕事が増え、卸町の大きな工場へ引越しも実現。順調に行き始めていた時、最大の危機が訪れた。
3月11日の東日本大震災。工場の壁が落ち、天井が落ちた。従業員にけががなかったことだけが幸いだった。工場は「全壊」の判定を受けた。「さすがにこの時は、会社の存続を諦めかけました」。
しかし、時期はちょうど春夏物の生産のピークが迫る時。お客様には迷惑をかけられないという思いで、京都などの同業者に協力を仰いだ。「困った時に助け合うのは当たり前だ」と次々と協力を申し出てくれた。工場の一部を提供してくれたり、外注を引き受けてくれたりと、仲間の協力で、震災前の生産量が維持できたうえ、新たな注文もこなせたという。


さらに「転んでもただでは起きない」という精神。京都の工場は着物の染めの流れをくみ、技術力が高い。これにAZOTHの強みである企画デザイン力と営業の力を組み合わせれば…。オリジナルブランドの計画が持ち上がった。
京都にある高い染色技術を吸収することで、海外に向けて新しい発信をすることができるようになったという。現在、発泡インクを利用し、まるで刺繍に見えるような印刷をする技術の開発を行うなど、AZOTH独自のユニークのものづくりの方向性が広がりつつある。

環境負荷の少ない水性印刷台が150面並ぶ。1枚1枚手刷で制作していく



商品づくりのすべては お客様の視点から生まれる

相澤社長がものづくりにおいて一番大事にしているものは何かを尋ねてみる。返ってきた答えは、「お客様からの目線で見ること。お客様から見てこのデザインはいいのか?販売・配送の仕方はいいのか?という判断を常に社員に求めています」。オーダーメイドにこだわった手作りTシャツづくりにもこの思想は息づいているようだ。扇町の新工場で生産を始めたAZOTHは今、デザインを担当する代官山の「セブンアップス」、生産拠点としての「ブランチ」の3社に分社化している。「分社化は社員に経営者マインドを持ってもらいたいからです。依存をなくし自立した人材を育成していくことを目指しています」と語る相澤社長。
常に社員に言っていることは「外に出ること」。外に出て客観的に見てみることで視野が広がると考える。新しい発想のもと、海外の大手ブランドメーカーとのコラボレーションも増え、AZOTHの存在感を業界内で高めている。
「今後はTシャツというカテゴリーから、デザインという部分を強めていきたいと思っています。グラフィックデザイン・印刷加工という分野にチャレンジしていきたいですね」。

施設に入っている子どもたちへのTシャツ寄贈イベントを恒例としている。子どもたちからの嬉しい寄せ書きTシャツ


まるで刺繍に見える発泡インク印刷は京都の技術とAZOTHの技術の融合


スタッフが作ってくれた最高の物を、全国に届けることが私の仕事です」相澤社長のクオリティへの飽くなき追求がAZOTHの躍進の原動力なのかもしれない。