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AZOTH - CSR

2017.5.20

CSRレポート  一般社団法人パーソナルサポートセンター職業体験実習







AZOTHが現在行っているCSR活動のひとつ「職業体験実習」のレポートです。このレポートを通し、アパレルのシルクスクリーンプリント工場としては珍しいであろう活動内容と、そこにある私たちの思いをお伝えします。



2015年職業体験実習の受け入れをスタート

AZOTHでは一般社団法人パーソナルサポートセンター(以下PSC)の職業体験実習の受け入れを行っています。
PSCは様々な事情で、安定した生活を送ることが難しい状態にある人たちに寄り添い、生活支援事業、就労支援事業を行っている伴走型の支援団体です。 私たちとPSCのもともとの関係性は、弊社でプリントをした商品の一部の仕上げ作業(Tシャツの袋詰めや検品等)を依頼しているお取引先様。普段、私たちが依頼するお仕事は、PSCの就労準備支援センターの利用者様に内部作業として行っていただいています。

2015年、そんなお付き合いの中でPSCの利用者が社会に出る為の第一歩として、従業員同士の挨拶や上司から指示を受ける事、仕事の楽しさ、厳しさを経験できる場を設けたいとの理由から、AZOTHで職業体験実習をお願いできないかというお話をいただき、体験実習を受け入れる事になりました。
体験実習の受け入れも今年で3年目。 これまで20代~40代の男女、様々な事情を抱えた方々をAZOTHへ実習生としてお迎えし、現在も1~2ヶ月に一人のペースで実習を実施しています。

AZOTHを通して自分に自信を持つきっかけに

実習は一人につき1日5時間程度で10日間~長くて20日間行います。
AZOTHに出勤してもらい、普段PSCの作業所で行っているような作業をやってもらっています。 コミュミケーションが苦手な方や、いつもと違う環境に通うことだけでも大変な勇気を必要な方も中にはいますが、実習に来る方は自分自身なんとかしなければいけないという強い意志で実習を希望し参加しています。

その思いに応えるべく、実習生への作業指導を担当するのがAZOTHへ勤めて10年目の山岸。 彼自身20代前半から気持ちの落ち込みにより、5年間定職に就けずにいたという過去があります。そんな彼も、今ではAZOTHで勤続10年。彼だからこそ理解出来るPSC利用者さんの気持ちや、彼だからこそ伝わる言葉があると考えています。

これまでの実習を経て山岸はこのように話してくれました。
「きっかけと少しの自信があれば踏み出せると思っています。私にきっかけをくれたAZOTHと、ここで踏み出せた私がその少しの自信を持つきっかけになれればという思いがあります。」

AZOTHにて袋詰めを行う実習生。



実習では袋詰めなど普段のPSCと同じ作業を行います。






実習生の作業指導を担当する山岸の目線で見る「職業体験実習」


作業をする実習生に声をかける山岸。



大切なのは距離感

実習を進める際には実習生との距離感を意識しながらコミュニケーションをとっています。
実習生は根本的に真面目で几帳面な方が多いという印象です。それゆえに物事を深く考え、一人で抱え込んでしまいやすいのではないかと考えています。実際、昔の私もそうでしたので、理解出来る心境があります。 だからこそ、まずは普段PSCの内部作業で出しているパフォーマンスをAZOTHで出して貰うために、コミュニケーション過多にならず、AZOTHの環境に慣れてもらうことを意識しています。
すると、2日目くらいまでは緊張していますが、日が経ち環境に慣れてくると、より作業にも集中出来てくるように感じます。


一歩踏み出すために自信を持ってもらいたい

私は自分でいうのもなんですが、気さくな性格だと思っています。人見知りをした事もありません。そんな性格ですので、実習性が慣れてきた頃には距離感を意識しつつも、一緒に作業をしながら他愛もない話をするなど明るく接するようにしています。仕事に対してネガティブなイメージを持ってほしくないですし、少しでも楽しみや前向きさを持ってほしいと思うからです。

しかしながら、お客様との信頼感、また次もAZOTHにお願いしたいと思ってもらえるようなクオリティあってこその仕事なので、仕事として作業をする以上当然責任感も持ってもらいたいとも思っています。そういった思いから基本的な挨拶や、仕事に対する心構えも指導しています。

実習生の方々に共通しているのが、本人が思っている以上に本当は出来るという事。むしろ私より効率良く作業される方もいます。心構えを指導せずとも責任感を持っている方もたくさんいます。だからこそ、あと一歩踏み出すために自信を持ってもらいたいといつも感じます。自信は物事を達成すれば得られます。

実際に10日間、20日間と実習を重ねて終えた頃には、やり遂げた達成感から初日からは想像もつかない程に実習生の顔つきが変わっていると感じることもあります。


実習が就労に結びつくケースも

私は25歳の時にAZOTHに入社し社長のアイケンさんや仲間と出会い変わりました。
20代前半の頃は、一生働きたくないと思っていた私が、仕事を通して誰かに何かを伝えたり指導をする時が来るなんて想像もしていませんでした。大げさではなく人は出会いによって人生が変わると実感しました。

そう思うと、PSC利用者にとって会社に出勤し職場の雰囲気や、従業員の緊張感を感じながら一緒に仕事をする事は、とても重要で意味のある事だと思います。 PSCの職員さんのお話しだと、AZOTHでの実習後にモチベーションが向上し、就労に結びつくケースがあるそうです。 また実習が終わり後日挨拶に来て下さる方や、手紙を頂いたりする事もあります。まさに、その人にとってのきっかけになれたのだと思うと、嬉しさを感じずにはいられません。







AZOTHスタッフと実習生が同空間で作業をしている様子。



AZOTHにとっての職業体験実習の受け入れ

PSC利用者を実習生として迎えることはAZOTHにとっても企業活動を行ううえで大切なことを教えてくれます。
世の中には色々な人がいて、人それぞれ色々な悩みがあること。人を大切にすること、 相手を認めること、思いやりをもって接すること、そんな当たり前のことを理解することも改めて確認させられたりもします。

以前PSCの職員さんと打ち合わせ中に、何の気なしにAZOTHの作るTシャツには温かみがあると言っていただいた事がありました。そのような目に見えない付加価値が生み出されているとすれば、それは単に取引先としてのみではない関係性を築くことで、AZOTHのことやAZOTHで働く人間をより知ってもらえたことが大きいのかもしれません。

世の中にはたくさんの洋服があり、たくさんのプリントがあります。その中でAZOTHのTシャツに付加価値を生み出すこと、お客様に付加価値を感じてもらうことは、私たちが企業活動を継続するうえで大変重要な任務のひとつだと考えています。そう考えると、そんな風に付加価値を感じてもらえるきっかけにもなったであろう職業体験実習の受け入れは、AZOTHにとっても大変有意義な取り組みです。 私たちが合言葉とするAZOTHのデザインやクラフトを「仙台 東北から世界に発信」。未来を見据えてみると、それは身近な方々とのこのような活動のその先にあるもだということも感じさせられます。今後もこういった取り組みを意識し続けることは、そのような意味でも大切なことなのだと思うのです。